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​さくげつ

群馬県桐生市は、江戸時代初期に整備された古い街道を中心に発展し、明治から昭和初期に織物産業で栄えた歴史ある地方都市です。当時の産業遺産が多数残された歴史的景観地区に、高度経済成長期に建てられた商業ビルなどが併存した独特の街並みが特徴的です。

「みせ」

市街地中心部から近い、木造住宅の密集地に建つ60㎡にも満たない小さな平屋住宅を店舗へと改修しました。

日本の伝統的な町家型店舗である「みせ」の構成を引用し、通り側に表土間を構えて出入口とし、店内が見通せる広々としたワンルームへと改修しています。「おもて」の土間に多くの商品を展示し、一段上がった「おく」で店内外の様子を伺いながら接客を行うことができます。天井は既存の小屋組みを現し、新旧異なる時間を併存させ、建物に留まる時間的価値を可視化しました。また、正面の大きな開口部は、通りから店内の様子伺うことができ、昼には表土間に陳列された、県内産の野菜や市内で焼かれたパンなどの新鮮な商品が「おもて」を飾り、夜になると窓からもれた照明の明かりが前面の通りを照らします。

1日を通して「みせ」の前を人が行き交い、客は厳選された商品を手に取りながら、気さくに出迎えてくれる店主との会話を楽しんでいます。

街の一部を開くリノベーション

このプロジェクトは、UNIT KIRYU株式会社の企画・協力のもと、DIYワークショップなどを行い完成しました。

空き屋となった古い建物を壊すことなく、リノベーションすることで、古い町並みの景観を保全しながら、空き家の価値を街に還元することに成功した一つの事例です。

建物概要

竣工 :2022.03

用途 :​店舗

工事 :改修工事

場所 :群馬県桐生市宮本町

担当 :根岸陽

施工 :星野工務店/星野諭

    ねぎしけんちくスタジオ/根岸陽・大里謙

    株式会社アンカ

協力   :UNIT KIRYU

​写真 :早川記録/早川真介

受賞 :ウッドワン空間デザインアワード2023 入賞

​掲載 :designboom

about

completion : 2024.9

function      : ​store

type           : renovation

site            :Miyamoto-cho, Kiryu city, Gunma, Japan

design       :Negishi Kenchiku Studio/ Akira Negishi 

constructio  : Hoshino Construction / Satoru Hoshino

                    Negishi Kenchiku Studio 

                    Anchor Inc 

cooperation : UNIT KIRYU

​photo          :Hayakawa Kiroku/Shinsuke Hayakawa

award         : Wood One Design award 2003  

publish        : designboom

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